スタートアップにメンターとして参加した
概要
Girls productはdots.から生まれた企画です。
女性達が集まり、数人のチームをいくつか編成して、各チームが4ヶ月ほどの間にプロダクトを作成します。
各チームのプロデューサがメインでアイディアを出し、エンジニア・デザイナなどが協力してプロジェクトを進めていきます。
各チームのプロダクトについてはココにまとめられています。
スタートアップチームにメンターとして参加して、見たこと・感じたことを共有してみたいと思います。
これからスタートアップを始める方や何かのメンターをする方の参考になれば幸いです。
参加したチームの構成
プロデューサ:行政書士
エンジニア:フロント1名、サーバ1名
デザイナ:メイン1名、サブ1名
メンター:私
おことわり
本記事の内容はdots.やチームの共通見解などではなく、私個人の認識や考えによるものです。
軌跡
4月~5月
アイディア発表会に集まったプロデューサ達が発表し、各メンバが賛同するプロデューサに参加表明することでチームが構築された。
賛同メンバーが少ないチームや、成立後の諸事情などで、半数程度のチームは解散してしまった。
ただ、一人だけでも続けるというプロデューサもいて、メンターや助っ人がアサインされたチームなどもある。
まずはアイディアとパッションが大事。
6月
メンターが募集され、応募してきたメンター達が各チームにアサインされた。
また、特定領域のメンバーが足りないチームには助っ人が募集され、うまく見つかったチームにはアサインされた。
数回の対面MTGやオンラインMTGで、プロダクトの方向性や機能などを話し合った。
私からはリーンキャンバスの作成を提案した。
リーンキャンバスの作成を通じて、それまで詰め切れていなかった部分を詰めることができたようだ。
プロダクトの方向性について、チーム内で共有されていることを確認できた。
ただ、いつまでに・誰が・何をするのかが決まっておらず、タスクの洗い出しと整理が必要な状態だったので、それを伝えて、実施してもらった。
また、私からも、必要と思われるタスクを検討し、一覧に追加していった。
7月前半
エンジニアが、作成したプロトタイプをチームに公開。
この時点で既に、主要な機能はほぼ動く状態になっていた。
リーンスタートアップで言うところのminimum viable productが2~3日で完成していて、とても驚いた。
7月中頃
プロトタイプ(minimum viable product)を見ながらブラッシュアップが必要な項目について話し合い、Girls productの発表会・ベータ版・リリースなどのマイルストンまでに何をすべきか検討した。
リーンキャンバスを作成していたことで軸がぶれることなく話し合いができ、また、minimum viable productがあることで具体的なイメージを持って話すことができていた。
直近で必要な機能・デザインについては、「前半はMTGで後半はもくもく会」という感じで、すさまじい速さでプロダクトの完成度を上げていった。
7月後半
7/25の発表会に向け、プロダクトの最終調整とプレゼン資料の作成を実施。
この時も、「課題何で解決策は何か」といった、リーンキャンバスに描かれているような内容を振り返りながら共通の認識を確かめた。
7/25 発表会
当日、直前まで動いていたサーバが、発表のタイミングで落ちていることが発覚。
エンジニアがすかさず再起動し、予定していたデモを実施することができた。
審査員全員一致での優勝を獲得することができた。
振り返り
全体の傾向
優勝チームはリーンキャンバスの大半の領域を検討できていて、それを土台にすることで、「しっかりと前に進む」ことができていた。
その他は1~2領域しか検討できていないチームが多かった。特に、目立ったのは以下。
- 課題は認識しているが解決策が対応していない。
- マネタイズを考えていない。
- minimum viable productを作らないので、ふわっとしたまま進まない。
- 対象ユーザーやアーリーアダプターが不明。
審査員の締めの言葉で響いたもの
「作りたいものを作ることで色々な学びがあるが、最終的にはユーザーに価値を提供する事を目的にしなければいけない。」
「リリース後、ユーザーは残酷だ。」
私が参加したチームの振り返り(私が勝手に振り返った)
チームができていたこと
- リーンキャンバスを軸にして、複数の課題や複数の解決策を認識していた。
※どれが重要で、それぞれがどのような関係かは、最初は認識がバラバラだったが徐々に共通認識になっていった。
チームがやるべきだったこと
- リーンキャンバスを軸にして、コストと収益、主要指標とチャネルについての検討。
※プロダクトはよいものになってきたが、誰にどうやって広めるか、どうやってサービスを継続していくかの検討が詰め切れていなかった。(もちろん、これから話し合いを深めていくと思われる)
メンターとして提供できた価値
- リーンキャンバスを導入することで、「優先度が高いものは何か」をチーム共通認識にできた。
- リーンキャンバスを導入することで、課題と解決策およびそれらの対応関係を明確化できた。
メンターとしてやるべきだったこと
- 誰がいつ何をするかの整理。(やってはいたが、もっと)
※各役割で助け合っていたが、みんなが色々なことができてしまうが故に、境界が曖昧で、誰がやるのかよく分からない状態になっていた。
まとめ
リーンキャンバス、すごい。
使うかどうかは別にして、リーンスタートアップは知っておく価値がある。
おまけ:今回の開発で私たちのチームが使ったサービス
- Slack
https://slack.com/ - Trello
https://trello.com/ - Bitbucket
https://bitbucket.org/ - Google ドライブ
https://drive.google.com - Prott
https://prottapp.com/ja/ - appear.in
https://appear.in/